トトリのアトリエ1周クリア後のレビュー

トトリのアトリエを1周クリアした時点で書いています。

インプレッション 闇雲なプレイが出来なくなった?

まずトトリのアトリエをプレイして率直に感じたことは、RPGパートが格段に良くなっているということでした。
アトリエシリーズといえば、調合がメインで、RPG部分は採取のついでという位置づけだったと思うのですが、トトリのアトリエでは若干歯ごたえがある感じになっています。
次に、日数に関して。プレイしてまず驚いたのは、採取や戦闘をするだけで時間が経過するということ。特に採取は1回行うだけで半日経過します。闇雲に採取していてはどんどん時間が経過していくのです。より良いプレイを目指すには、素材の価値を把握して、要らないものは採取しない取捨選択が必要になると思います(特に序盤は)。
そして、金欠。今までプレイしたアトリエの中で一番金策に苦労しました。序盤はお店で消耗品を買うことすらためらわれます。消耗品を1個買うだけで依頼一回分の儲けがたやすく吹き飛びます。そして特筆すべきは、参考書が高い!今までの感覚で参考書を買おうものなら一瞬で一文無しです。有用なものとそうでないものをちゃんと見定めて買う必要があります。
金欠は、ちむを上手く使うと解消されます。が、量販店に登録した消耗品の価格も跳ね上がるので、結局最後まで余裕が無いです。


ざっとあげると、上記3点になるのではないかと思います。
要するに、闇雲なプレイが出来なくなったということになるのでしょうか。

プレイの自由度は上がった

ロロナのアトリエでは国に納品を行ない、3月に一度審査を受けなければならないという縛りがあったのですが、今作は、冒険者免許を交付され、交付から3年後までに規定のランクに達していれば、2年延長というシステムになっています。
その間はどのように行動しようと自由で(ただし、何もしないでずっと寝ているとゲームオーバーになるらしい)、

  1. 依頼
  2. 探索
  3. 調合
  4. 戦闘

の4種のカテゴリでそれぞれ提示された条件を満たしてポイントを集め、免許をランクアップさせていくことになります。
(例えば、あるボスを倒せとか、あるアイテムを調合せよとか、出現している採取地を全て回れとか様々な条件にそれぞれポイントが割り振られている)

採取について

今回は、採取地1個につき1個のマップとなっており、画面の切り替えがありません。
採取地によって面積は千差万別です。
一度採取地に入って採取を行えば、ワールドマップで採取地を選択するとどのアイテムが採取できるか表示されるようになったので、目的の材料を探しに行きやすくなりました。
また、ワールドマップ上でセーブとロードが出来るようになりました。

調合について

基本は、ロロナと同じで材料の特性が引き継がれ、材料の質により効果が決定する「グラムナート式」になるのですが、調合品の価値の決まり方が変わっており、今作では、品質ではなく、アイテムのランクが重要になります(E

戦闘について

今回はなかなか敵が強いです。そしてトトリは貧弱です。今まで以上にトトリをアシストして守ることが重要になります。ザコ敵やイベントのボスは武器、防具を要所要所で作り変えていけばたいてい問題ないですが、「ぷにぷにの化身」など、ストーリー展開に関係ない一部のボスは信じられないほど強いです。
今作では、フラムやレヘルンなど攻撃系のアイテムを1回調合すると2~4回くらい使用できるようになっており、気軽に使うことが出来ます。積極的に攻撃アイテムを調合して使うようにすると強い敵も倒せ多少の無理が効きます。今作は攻撃アイテムを調合する意義があると思います。

シナリオについて

消息不明の母親の行方を追うということで、ややシリアス気味なところもありますが、今まで通り楽しいキャラクタ同士の掛け合いは健在です。
主人公がちょっと抜け気味というところはロロナと一緒で、押しの強い周りの登場人物に振り回されるというのが基本かと思います。

BGMについて

今回は本当に名曲揃いだと思います。
テーマが冒険なので、「旅」を連想させる曲が多いです。例えが合っているかどうか分かりませんが、世界の遺跡を旅するドキュメンタリー番組で使われそうな感じの曲といったら良いでしょうか。
採取地も数多く用意されており、曲数も多いです。
戦闘曲も今までにはない勇ましい感じになりました。RPG好きにはたまりません!

グラフィックについて

キャラクターのグラフィックが格段に良くなっています。
岸田メル氏のイラストをポリゴンモデルで上手く再現しています。
これを見ると前に戻れなくなりそうです。
動きも自然で滑らかになっており、戦闘時もよく動きます。

まとめ

ロロナのアトリエより、質、バランス、ボリューム共にアップしており、前作をプレイした人は進化を感じると思います。今作は冒険がテーマとなっており、アトリエで調合をするよりも外に出て冒険するRPG方面に若干比重が置かれています。
作った調合アイテムを有効活用できるような方向性でバランスが取られており、自分のようなRPG好きには嬉しい方向性です。
これはこれでとても良いと思いますが、一方で、ヴィオラートのアトリエのような経営シミュレーション的な要素を進化させた作品も見てみたい気がします。売れないかな??