魔法少女まどか☆マギカ 第3話 「もう何も恐くない」 キャプチャー&感想

ショッキングな話だった。
覚悟をしてから見たほうが良いかも…

僕自身の勝手な心の声や考察はこのように枠で囲って表記してみました。

アバン


OP、前話で出ていた病床に伏せている少年のもとにさやかがお見舞いにやってくる。
少年にCDを差し出すさやか。

なるほど。1話でお茶の帰りにCDショップに寄っていたのはこのためか。

早速ポータブルCDプレイヤーで聞くことにする少年。
さやかにもイヤホンで一緒に聞くよう促す。
距離が近づき、頬を赤らめるさやか。
さやかは、この少年に好意を抱いているようだ。

CDはバイオリン演奏が収録されていた。
聞きながら涙を流す少年。
包帯の巻かれた傷ついた腕。思うように動かせない。

バイオリニストを目指していたが、ケガのせいで夢を絶たれてしまった不幸な少年と見られる。

Aパート


前回に引き続き、魔物退治に精を出すマミとその様子を見学するまどか&さやか。
しかし、前回と違い、魔物はグリフシードを落とさない。
今回倒した魔物は魔女から分裂した使い魔であるから、グリフシードを持っていないという。
ただし、使い魔もやがて魔女に成長するので放ってはおけないのだという。

分裂の頻度にもよるけど、多細胞生物的な生物よりも繁殖力がありそうだ。
魔女になってから狩った方が効率よくグリフシードを取得できそうだけど、放ってはおけないというのも一理ありそうな気がする。


二人に魔法少女になるための願いが決まったかどうか再確認するマミ先輩。
二人はまだ決まっていない様子。
転じてどんな願いをしたのかマミに尋ねるまどか。
マミは立ち止まってしばし考えた後、過去を振り返る。

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高速道路で車両事故発生。
大破した車の中に大怪我を負って虫の息のマミ。
そこにキュウべぇが現れ、救いの手を差し伸べる。
それにすがるマミ。

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刻々迫る死。魔法少女になって生き伸びるか、そのまま死ぬか、または人の助けが来るのを待つかしか選択肢のないような状況。
考える余裕のない中での契約だったという。

状況が状況だけにキュウべぇは不幸につけ込んだ悪魔の使いにさえ見える気がする。
ポーカーフェイスで表情が読めないし、魔法少女業の過酷さを説明しようとしないのでどうしても疑いたくなる…


マミ自身に出来なかったことであるから、選択の余地のある人にはちゃんと考えた上で決めて欲しいのだという。
重々しい雰囲気の中、さやかは切り出す。
「願いは他人のためじゃ駄目なのか?」
ポーカーフェイスで質問を聞き、その問いに答えるキュウべぇ
「前例もあるし、契約者自身が願いの対象になる必然性はない」という。
しかし、あまり感心できた話ではないと制するマミ。
他人の願いを叶えるのなら、尚更自分の望みをはっきりさせておかないと…と続ける。
「彼に夢を叶えて欲しい」のか?「彼の望みを叶えた恩人になりたい」のか?
酷い言い方だとさやか。
ゴメンねと謝った後、ここをはき違えると、後々後悔するからとマミ。
自分の考えが甘かったと認めるさやか。

魔法少女にならないという選択肢もあるはずだが、それは口に出す様子のないマミ。
魔法少女へと誘導しているようにさえ見える。
何か彼女に理由がありそうだ。


帰宅後、ベッドで考えるまどか。
「ただ魔法少女になりたいだけじゃ駄目なのか?」
キュウべぇ
「まどかは、魔法少女の力に憧れているのか?」
まどか
「いや、そんなんじゃなくて、うーん、そうなのかな?」
とはっきりしない様子。
自分には取り柄がないので、マミのように人の役に立てれば幸せではあるという。
そこにキュウべぇが告白。
「まどかが魔法少女になれば、マミよりずっと強くなれる」と。
まどかが産み出すかもしれないソウルジェムの大きさはキュウべぇにも測定しきれず、
これだけの資質を持つ子と出会ったのは初めてだと言う。
冗談ととって間に受けないまどか。

アニメのお約束で考えれば主人公が特別な力を持っていて強いという展開は疑いようもないけど、
この時点では冗談と取るのが自然な受け止め方だよなぁ。
そして、キュウべぇのカットはただただ不気味…


夜、上司の接待で酔いつぶれて帰ってきた母を父と共にベッドまで運ぶ。
その後、リビングでココアを飲みながら父と会話するまどか。
「母はどうしてあんなに仕事が好きなのか?」
とまどか
「母は仕事が好きなのではなく、頑張るのが好き」なのだ
と父。
父は続ける
「嫌なことも辛いこともいっぱいあるだろうけど、それを乗り越えたときの満足感が母にとって最高の宝物」
「自分の理想の生き方を通している。そうして叶える夢もあるのだ」
という。
「生き方そのものを夢にするの?」
とまどかは捉える。
父は
「どう捉えるかは人それぞれだけど、母のそんなところが尊敬できるし自慢できる」
と母を認めている。
それを聞いて、穏やかな表情のまどかだった。

これを聞いて、「人の役に立つこと」を生き甲斐とするのは素晴らしいとまどっちは考えているのだろうか。
まどっちならポジティブな方向に考えそうな気がするのであった…


夜の公園で魔女探しをしていたマミがほむらに背後を取られる。
ほむらは忠告のために現れたようだ。
「無関係な一般人を危険に巻き込んでいる」
とほむらは言う。
キュウべぇに選ばれたのだから、一般人ではない」
とマミ。
「あなたは二人を魔法少女に誘導している」
とほむら。
「それが面白くないわけ?」
とマミ。
「迷惑だ。特に鹿目まどか魔法少女にするわけにはいかない」
とほむら。
「彼女の素質に気付いていたのね」
と不敵な笑みを浮かべながら言うマミ。
「彼女だけは契約させるわけに行かない」
とほむら。
「自分より強いものは邪魔者ってわけ?いじめられっ子の発想ね」
とマミ。
一触即発の空気が流れる。が、ここはマミが身を引く。

キュウべぇ以外に鹿目まどかに対して利害がありそうなマミとほむらが、
まどかに潜在的に強い能力を持っていることを認めたということは、
先程のキュウべぇがまどかに言ったことが真実味を帯びてきました。
まどかが魔法少女になることについては、
マミにとっては利に、ほむらにとっては害になるために対立しているような描かれ方ですが、
エンディングテーマのCDジャケットに描かれたまどかとほむらが協力して弓を射ようとしているイラストが
頭の中に根強く存在しているので、どうしても素直にまどかがほむらにとって害であると見ることが出来ない自分がいます。


上条くんの見舞いに来たさやかであったが、上条くんと面会することが出来なかった。
まどかは待合室でさやかを待っていた。
諦めて病院から出る二人。
病院の壁にグリフシードが刺さっているのを発見するまどか。
またあの異空間迷路が出来て危険なので早く退避しないと!とキュウべぇが忠告する。
まどかにマミの携帯番号を知らないか?と尋ねるさやか。まどかは知らないと答える。
さやかは、自分がここで見張っているので、マミを呼んできて欲しいとまどかに依頼する。
結界が出来てしまうと外側からは魔女の居所が分からなくなってしまうことを懸念して、
そしてこの状況を放ってはおけないのが理由のようである。
結界が閉じてしまうと魔女を倒さないと外に出られない。マミの助けが間に合うかどうか心配するキュウべぇ
だが、さやかの決心は固いようだ。
そこでキュウべぇはさやかと一緒に見張りに残ることを提言。
万が一、結界が発生したら、マミを呼んできた後テレパシーで会話しながら合流するという計画である。
急いでマミを呼びに行くまどか。
間もなくして辺りは光りに包まれ、結界が発生してしまった!

さやかが「放ってはおけない」と言ったときに、病室のカットが一瞬入ったので、
素直に上条くんのことを心配して言った言葉だと見て良いと思う。
深読みし過ぎかも知れないけど、キュウべぇにとっては、上条くんを救うよりも危険を冒して魔法少女候補を失う方が損失なので
この場から逃げろと提案したようにも思える。
上条くんを失えばさやかが魔法少女になる動機付けもなくなりそうだが…

Bパート


異空間に取り込まれたさやかとキュウべぇ
「願い事を言ってくれれば、今この場所で魔法少女にすることも可能だ」とキュウべぇ
「いざとなったら頼むかも。でも、今はやめとく。いい加減な気持ちでは決めたくない。」としっかり我を維持しているさやか。

キュウべぇは執拗に魔法少女の契約へ誘導したがっているな。
つけ込む隙を手ぐすね引いて伺っていそうだ。


マミ&まどか到着。
テレパシーでキュウべぇから状況報告を受ける。
卵はまだ孵化する様子はなく、さやかも余裕を見せている。
安堵するまどか。
指輪で結界の扉を開け、中に潜入する二人。

とそこに、ほむらがやってきた。
今回の獲物は私が狩るから二人に手を引くように忠告。さやかの安全は保証するという。
険悪なムード。
信用できないとマミは魔法でリボンを出してほむらを縛り上げてしまった。
「今回の魔女はこれまでのとはわけが違う」と警告するほむら。
おとなしくしていれば、帰りに解いてあげると警告は無視して先に進むマミだった。

魔物に発見されて刺激させぬよう、慎重に歩みを進める二人。
そんな中、魔法少女になる決心を告白するまどか。
「自分には得意分野や人に自慢できる才能がなく、これから先、人の役に立てないままに迷惑ばかりかけていくのがとてもいやだった。
マミさんに合って、魔法少女になれば、人の役に立つことが出来る。同じようなことが出来るかも知れないと言われたことがとても嬉しかった。
こんな自分でも人の役に立って胸を張って生きていくことが出来る。魔法少女になれば、その夢がかなう。」
マミは憧れだと打ち明けるまどか。

「憧れるほどのものじゃない、私」とマミ。
「無理して格好付けてるだけで、怖くても辛くても誰にも相談できないし、一人ぼっちで泣いてばかり。
良いものじゃないわよ魔法少女なんて」と続ける。
それを聞いたまどか。
「マミさんはもう一人ぼっちでなんかじゃないです。」と元気づけるように言う。





それを聞いたマミ。振り返り、まどかの手を取る。優しい言葉に破顔し、目には涙を浮かべている。
「本当にこれから私と戦ってくれるの?……そばにいてくれるの?」
虚勢を張っていた緊張が解け、本音をさらけ出した瞬間であった。




「はい。私なんかで良かったら」
静かに笑顔で答えるまどか。
「参ったな。まだまだ先輩ぶってなきゃいけないのにな。やっぱり私ダメな子だ」
と涙ながらに心を開いた状態で言うマミ。
「マミさん」
とまどか。

今まで不安を押さえて無理して戦い続けてきたところに、
強い潜在能力を持ったまどかがそばに付いてくれることに安堵し、
そこに更に優しい言葉を受けたのがきっかけになって本音をさらけ出した。
一人ぼっちじゃない。自分の弱さを共有してくれる隣人が出来たことが嬉しかったということなのでしょうね。


そして、背景にはカプセル剤が舞っている。少々躁鬱病的な印象も受ける。


「この魔女を倒すまでに願い事が決まらなかったら、キュウべぇにごちそうとケーキを頼もう。」
「それで、みんなでパーティーをしよう」
と冗談交じりに言うマミ。

この台詞を聞いたとき、『死亡フラグだな…』と鬱々としている自分がいた。
急に打ち解けて、戦いが終わった後〜しようとか、〜になるんだみたいな台詞は直感的に死亡フラグと思ってしまう。
先程のシーンで躁状態になり、その直後の台詞で不安を誘い、欝な気分に転化してしまった。


グリフシードが動き出した。
キュウべぇからマミに出動要請が!

要請を受けて、マミ変身

華麗な身のこなしでザコを倒していくマミ。

カッコイイ。

そして、
「体が軽い。こんな幸せな気持ちで戦うのは初めて」



「私、一人ぼっちじゃないもの!」

魔女登場

マ、マイメロ


一気に蹴りをつけたと思ったが…

!?











予想しなかった変形
惨劇…
信じられない光景がそこに…

そして、怯える二人に契約を迫るキュウべぇ
「早く願い事を決めるんだ!」

「その必要はないわ」
とほむら登場。

「こいつを仕留めるのは私!」

爆弾を食わせて撃退。

ほむら「命拾いしたわね、あなたたち」
二人は返す言葉もない…

テーブルの上にはマミ先輩の愛用していたティーカップの破片と、グリフシード、そして血液が…
殉職したことを決定づける映像…


「目に焼き付けておきなさい。魔法少女になるって、そういうことよ…」
と淡々と言い放つほむら。
いつも通りに解ける結界。

「返せ…返せよ!それはマミさんのものだ!!」
グリフシードを持ち去ろうとするほむらに向かって、さやかが叫ぶ

「そう。これは魔法少女のためのもの…あなた達に触る資格なんてない…」
とほむらは冷たく言い放ち、持ち去るのだった。

無表情で無言なキュウべぇ
ただただすすり泣く二人だった。

ED


嫌な感じに空気を読んだED

エンドカード&次回予告



奇跡も、魔法も、あるんだよ
救いのある話だと良いんですけどね。

感想

今回は個人的に例えるなら、劇薬です。
非常に感情を揺さぶられました。というか、感情移入しました。
躁状態になったり、欝になったり、怒りが湧いたりと…
良いか悪いかは分かりませんが、新鮮な気持ちではありますね。
残酷なシーンが来るのは覚悟の上でしたが、それでもなお驚きがあったのは、正直凄いです。
マミ先輩が人が変わったようにぶっちゃけて打ち解けたシーン、
クリーチャーに食われたシーン、
そして、残された二人が悲しみにくれるシーン
の一連の流れでは感情を動かされました。
まんまと製作者の意図にはめられてしまったと思います。
あと、クリーチャーの無邪気な顔には怒りを覚えました。
これも、もしかして意図通り?
うーむ、何だか悔しいですね。感情を動かされるとは…


ただ、今回がピークで、今後驚きを感じなくなってしまうとすると残念です。
今後も、救いあり、どん底まで突き落とす絶望ありと起伏に富んだ、躁鬱の激しい
劇薬的な展開が見られると嬉しいです。