TMPGEnc 3.0 XPress with AC-3 Pack

TMPGEnc 3.0 XPress with AC-3 Pack

TMPGEnc 3.0 XPress with AC-3 Pack

前々から、家電のDVDプレイヤーで録画した動画の一部を取り出してDivXなどのフォーマットに圧縮して保存するという作業*1を簡略化するソフトを探していたのですが、まさにそのニーズに答えてくれるソフトを発見しました。それが、このTMPGEnc 3.0 XPress with AC-3 Packです。
以前のバージョン(2.x系)は、mpeg2へのエンコードを優秀な圧縮エンジンできめ細かく行うことが出来るのが特徴のソフトですが、このバージョンは、指向が変わっており、ウィザード中心のインターフェースで、より簡単に、手間を省いて短時間に目的のフォーマットに変換できることを売りにしているようです。自分の場合、簡単なところはともかく、この「手間を省いて短時間に」の部分に着目しました。
以前は、

  1. DVDレコーダーでソースになる映像をDVD-RWに焼き、ファイナライズ
  2. DVD2AVIでDVD-RW内のvobファイルをaviフォーマットに変換
  3. aviutilでエンコード部分の範囲指定とフィルター指定をしてエンコード

というプロセスを経ていたのですが、まずはDVDをいちいちファイナライズしなければならないのが面倒でしたし*2、aviutilのフィルターはとても優秀で他の追随を許さないのですが、非常に重いのが難点で、Pentium4 2.5GHzの環境で1分30秒のアニメOPをエンコードするのに30分(2パスなら60分)もかかっていました。
これが、TMPGEnc 3.0 XPressを使用すると、

  1. DVDレコーダーでソースになる映像をDVD-RAMにコピー
  2. TMPGEncのウィザードでDVD-RAM内の動画をPCのHDDにコピー
  3. 引き続きTMPGEncのウィザードでエンコード部分の範囲指定とフィルター指定をしてエンコード

という流れで、目的の動画を生成できます。
手順の項目数は変わりませんが、DVDレコーダーでDVD-RAMにデータをコピーしてからの作業がすべてTMPGEncのウィザード内で完結するという点が非常に大きいです。
また、エンコードの時間ですが、フィルターをかけても、1分30秒のアニメOPを約3分でエンコードできます(2パスなら6分)。以前はエンコード中に一話分アニメを見れてしまう感じでしたが、TMPGEncならカップラーメンを温めている間に終わります。この差は大きいです。
aviutilでもフィルターをかけなければ短時間になるのでしょうが、やはり一つのソフトで全作業が完結するのは魅力です。
TMPGEncの以前のバージョンとの比較ですが、エンコードエンジン自体が変わっているようなので、以前のバージョンの上位互換と思って購入すると痛い目をみるっぽいです(すでに2.x系の作者の手を離れているらしい?)。
参考のために、公式の機能比較ページにリンクを貼っておきます。
http://www.pegasys-inc.com/ja/product/te3xp_tp_hikaku.html
ご覧になれば分かるように、3.0になって削減された機能も結構あります。同じソフト名ではありますが、使用感としては別物といっていいかもしれません。もし、購入される場合は、体験版を試用してよく吟味してから決めたほうが良いと思います。また、DVDプレイヤーで録画した映像などで使われているドルビーデジタルの音声を入出力するには、AC-3プラグインの付属したパッケージを購入(またはダウンロード販売で購入するか)、別途、プラグインを購入しないと出来ないので注意してください。
また、気がかりな点は、定期的にアクティベーションが必要な仕様になっている点です。不正コピーを防止するには結構な手段だと思うのですが、万が一、使用中に発売元の会社がなくなったらどうしようという懸念もあります。
このように不安な点もありますが、僕と同じようなことをやってみたいなと思っている人にはお勧めのソフトだと思います。

*1:目的は言わずもがなですが、アニメのOPやEDを抜き出してDivXフォーマットにしたいというものです(笑)

*2:後でUDF2のドライバをインストールすればDVD-RAMからデータをPCにコピーできることを知ったのですが...