ゲーム動画の編集にはどのソフトを使うべきか?
自分は、PS3、Xbox360、Wii、PS2、PSP、DSのプレイ動画を作成してアップ出来る環境を整えているのですが、キャプチャーした動画を編集する時に使用しているソフトのことについて少し書こうと思います。
実は、昨日、今日と、良い編集ソフトがないか色々な動画編集ソフトを探しては、体験版を試用して具合を見ていました(おかげで全然ゲームがプレイ出来ていないのですが(笑))。
目標
まず、自分の持っている環境で、ゲームの動画をキャプチャーした段階では、動画ファイルは無圧縮aviかHuffYUVで圧縮されたavi形式になっています。
フレームレートは60fpsか59.94fpsです(PS2の場合はインターレースなので例外的に30fpsになります)。
動画の解像度は、
となっており、これらのフレームレートや解像度を壊すことなくYouTubeにアップできるファイルサイズに圧縮するのが目標です。自分の場合は、いつもx264のaviにしています。
フレームレートについては、実際のところは、YouTubeにアップした時点で30fpsに落ちてしまうのですが、自分の手元には60fpsのまま残しておきたいので…
基本はTMPGEnc 4.0 XPress
基本は、TMPGEnc 4.0 XPressを通して、別途インストールしたx264のコーデックを使用し、目標のファイルを出力しています。
- 操作が必要最低限にまとめられており、分かりやすい。色々ごちゃごちゃ付いていない
- 動作が軽い。どんなに大きなファイルを読み込んでも動作が安定しており、カット編集がかなりスムーズにできる
- 音量調節も変更するとすぐに波形に反映されるのを見ながら出来るので、音割れしないレベルに調整するのが容易
- 入力ファイルからフレームレート、解像度を損なわずに出力できる(変則的な解像度であっても)
- エンコードが速い(気がする)
- バッチ機能があり、事前にエンコードの設定を複数登録しておいて、後で一気に処理することが可能(寝ている間や外出中に処理させて放置しておくことが可能)
と良いことずくめで、鉄板ソフトだと思っています。
TMPGEnc 4.0 XPressの不満点
ただ、このソフトに対しては、ひとつだけ不満点というか、機能の要望があります。
それは、カット編集して生じた繋ぎ目にスムーズに場面が切り替わるようなアニメーション効果(トランジション)を入れることが出来ないことです。
↑例えばこんな奴です。今まで流れていた動画が崩れながら右上の方に吹き飛んでいくようなアニメーションになっています
TMPGEnc 4.0 XPressではこれが出来ないために、いきなりブツっと次の動画に切り替わってしまいます。
カット編集した場合は、視聴する人に対して、その間、時間の経過があったことを伝えたいと思っていることがほとんどなので、トランジションは入れておきたいと思うわけです。
トランジションを入れるために
トランジション効果を入れるために、今まではWindows ムービー メーカーというWindows XPに標準で付いている動画編集ソフトを使用してきました。
このソフトは普通に使うと決められた解像度、エンコード方式でしか出力出来ません。つまりはこのソフトから目標のファイルを直接作成することはまず無理で、ならば、この時点で劣化しないように非圧縮aviを出力しようと思っても、それも不可能というわけです…。
そこで、ググッてみると、Windows Media エンコーダ 9 シリーズをインストールすることで使えるようになるWindows Media プロファイル エディタを使用して設定ファイルを作成すると全フレーム(非圧縮)の状態で出力できるようになるということが分かったので、一旦非圧縮の状態でファイルを出力し、TMPGEncで目標のファイルに変換することにしました。
ただ、設定では、全フレーム(非圧縮)と書かれてはいるものの、ファイルを出力すると拡張子がwmvになり、内心「本当に非圧縮なのか?」と疑問を抱いていました…。
問題発生
世界樹の迷宮IIIの動画を編集していたときに良からぬ問題が発生してしまいました…。
会話ウィンドウの文字の一部が変色して、まだら状態(?)になってしまいました。これはいただけません。非圧縮だと信じていましたが、やはり何らかの圧縮がかかっていたんだと思います。
↑「黒コショウ」の部分が水色と黄色のまだらになってしまっています…(本来は黄色単色で表示されるのが正しいです)
様々な動画編集ソフトの体験版を実験
この状態を何とかするために、編集した動画を劣化させずに非圧縮aviとして出力出来るソフトを探すことにしました。
評価する点は、「トランジション効果がつけられること(大前提)」、「非圧縮avi または HuffYUVで圧縮されたaviの読み込みが出来ること」、「非圧縮aviで出力出来ること」、「入力ファイルと同じ解像度で出力できること」、「入力ファイルと同じフレームレートで出力できること」の5点です。
Corel VideoStudio Pro X3
トランジション | ○ |
読み込み | ○ |
非圧縮avi出力 | ○ |
解像度 | ○ |
フレームレート | × |
あと、動作が重めなのと、操作画面が強制的に最大化してしまうのが気になりました
EDIUS Neo 2.5
トランジション | ○ |
読み込み | ○ |
非圧縮avi出力 | ○ |
解像度 | × |
フレームレート | × |
Adobe Premiere Elements 8.0
トランジション | ○ |
読み込み | ○ |
非圧縮avi出力 | ○ |
解像度 | × |
フレームレート | × |
trakAxPC(フリーソフト)
トランジション | ○ |
読み込み | ○ |
非圧縮avi出力 | ○ |
解像度 | × |
フレームレート | × |
ファイルの読み込みが何か解析してから読み込んでいるようで、遅かったです。
AviUtl(フリーソフト)
トランジション | △ |
読み込み | ○ |
非圧縮avi出力 | ○ |
解像度 | ○ |
フレームレート | ○ |
使いこなせば多機能なものの、敷居が高いソフトで、プラグインを使うことで、操作性に難はあるものの、何とかトランジション効果を付けることは出来るようでした。
しかし、拡張編集プラグイン内でカット編集を行うことが出来ず、挫折しました(中間点で分割してから削除しても何故かファイル全体が削除されてしまう)。
しばらくいじらないでいると操作を忘れそうなので、例え成功しても使わなかったかもしれません。
ここまできて、さすがにもうあきらめようかと思ったのですが、最後の最後で条件を満たすソフトを見つけました
Vegas Movie Studio Platinum 9.0
これです。ようやく、条件を全て満たしたソフトを見つけました。
プロパティで解像度、フレームレートを任意に設定することが可能です。
操作性は悪くなく、問題なく使っていけそうだと思いました。
ただ、ファイルの出力に時間がかかるのが問題ですね。体感でWindows ムービー メーカーの数倍はかかる感じがします。ここは我慢ですね。
テロップを入れる機能があり、タイムラインでテロップをスライドさせたり、半透明にして徐々に消すことも出来るので、以前作成したロロナのアトリエの攻撃アイテム全集の動画のようなテロップも入れることが出来そうです(ロロナのときはアフターエフェクトで入れてました)。
テロップについては初めは全く考えていなかったので、めっけ物でした。アフターエフェクトは使うのが面倒で本当に気合を入れて編集するときしか使わないぞと思っていたのですが、このソフトを使えば、それほど苦労せずにテロップを入れられそうなので、文章で説明するより動画にテロップを入れた方が良いなと思ったときは入れていくかも知れません(?)
↑この通り、「黒コショウ」もちゃんと表示されるようになりました^^
これからは、トランジションやテロップを入れる必要が出てきたら、Vegas Movie Studio Platinumを使おうと思います。